導入ガイド
テレワークの導入手順について
いきなりテレワークを導入しようとしても、何から始めれば良いのか難しい印象があるかもしれません。
そこで、このページでは標準的なテレワークの導入手順について説明します。
ただし、必ずしもすべてに取り組まないとテレワークを導入できないわけではありませんので、
最初から完全なものにするよりも、できることから試行してみるとよいでしょう。
ご不明な点は、お気軽に当センターにご相談ください。
導入のポイント
生産性の向上、人材の確保・定着など、まず何のためにテレワークを導入するのかを明確にした上で、
初めに以下の3点を重要なポイントとして考えてみましょう。
- 「人事・労務」のポイント テレワーク業務の対象者が、社外にいても適切な労働環境で働けるようにルールを整備する。
- 「ICT」のポイント テレワーク業務の対象者が、社外にいてもより安全で快適なシステム環境で働けるよう、適切なICTシステムやツールを選択し、導入する。
- 「実施」のポイント 研修などを通してテレワークを実施する上で必要な業務手順やルールへの理解を深めると共に、導入後もテレワークの定着やその後の継続に取り組む。
導入プロセスと推進体制
導入についてのおおまかなプロセスは下記の図をご参考下さい。
ここで重要なのは、テレワークを推進するにあたり、社内の体制作りを行うことです。
全社横断的な部門や推進担当者を設置する、または経営トップ自らがテレワーク導入の意思を示し、
リーダーシップを発揮するとテレワークの導入がスムーズになります。
- 導入の目的の明確化や基本方針の策定
- 推進体制の構築
- 業務分析など業務の見える化
- 導入に向けた具体的推進
- テレワーク対象範囲
- テレワーク形態(在宅・モバイル・サテライトオフィス)
- 労務管理制度の確認・見直し
- 社内制度・ルールの整備
- ICTシステムによる環境整備(セキュリティ含む)
- 紙文書の電子化
- 執務環境の整備
- 意識改革含む教育・研修
- テスト導入(部分的導入など) トラブル発生時等の相談・問い合わせ窓口を設置することが望ましいです。
- 問題点の洗い出し、改善・対策の実施
- 本格導入
※テレワーク総合ポータルサイト(厚生労働省)を参考に作成
ツール選びのアドバイス
テレワークを導入するに当たっては、導入目的に合ったツール(ソフトウェア・サービス等)を選ぶことが必要です。
ここでは主なツールの種類と機能について説明します。
テレワークを行うために
必要な基本ツール
テレワークの基本は、離れた場所から社内の業務システムへのアクセスや共有ファイルの閲覧・更新などを行うことです。
このためには、以下のようなシステム方式があり、それぞれの方式に合ったツールの導入が必要です。
- リモートデスクトップ方式 会社のオフィスにある社員用のPC等の「デスクトップ環境」を、テレワーク端末から遠隔操作したり、閲覧することができます。オフィスにあるPC画面をテレワーク端末に画面転送するイメージです。
- 仮想デスクトップ方式 会社のオフィス等にあるサーバ上で提供される「仮想デスクトップ基盤(VDI)」に、テレワーク端末から遠隔でログインして利用することができます。
- クラウド型アプリ方式 外部業者の提供するサーバ及びソフトウェアをインターネット経由で利用する方式です。
テレワーク時の
コミュニケーションツール
会社から遠く離れた場所でテレワークを行っていても、コミュニケーションの質・量を低下させず、
情報共有を円滑にするためには、Eメールの他、以下のようなツールを活用することが効果的です。
あなたの会社の仕事のスタイルに合わせて、選んでください。(併用も可能です)
- 会議システム
対面コミュニケーションに近い状態での会議や打合せを実施することができます。
離れた場所でも、会議や打合せに参加できるため、移動にかかる交通費と時間の削減にもつながります。 - チャットツール
「チャット」(会話のような短い文でのやり取り)によるコミュニケーションを行います。
業務をテレワークで処理しながら、コミュニケーションや情報共有には、このツールを活用することになります。
勤怠や業務の状況を
管理するツール
在宅勤務やモバイル勤務においては、会社側で社員の勤怠や労働時間を把握することが必要になります。
併せて、業務スケジュール等を管理することも大切です。このためのツールには以下のようなものがあります。
- 勤怠管理ツール
社員の働いた時間、働いた場所を把握し、そのデータを管理することが出来るツールです。
テレワークを行う社員の勤怠管理のほかや給与計算ソフトと連携できるサービスもあります。 - 在席管理ツール
テレワークに従事中の社員が、在籍中か否か等をリアルタイムで表示することができるツールです。
勤怠管理ツールと併せて活用することができます。 - 業務管理ツール
テレワーク中の社員とオフィスにいる社員が、スケジュールを情報共有できます。
研究・開発・企画等のプロジェクト単位で動いている業務では、プロジェクト管理・タスク管理をサポートしてくれる機能を持つツールもあります。会社の仕事のスタイルに合わせて活用してみてください。